こんにちは。広報担当の山下です。
先月に第38回日本臨床栄養代謝学会が神戸で開催され、私も参加してきたので、その様子をご紹介します。

5月9日(火)、10(水)の2日間に渡り、神戸コンベンションセンターにて開催されました。


私は今回はじめて学会に参加したのですが、まずプログラムの多さに驚きました。
現地には登壇される先生方をはじめ、メーカー担当者や全国から集まった医療従事者の方々が大勢いらっしゃいました。
コロナ感染症のこともあり、今回の学会はオンラインでの参加も可能だったので、実際にはもっとたくさんの方が参加されていたのではないかと思います。
ハイブリット型の開催にすることで、遠方の方でも参加しやすくなったのは良いですね。


私は2日目に参加し、様々なプログラムがある中で在宅栄養を中心に学びました。
普段の業務では現場の声を直接聴く機会がなかなかないので、現場ではどんなことが行われているのかどんな課題に直面しているのかを知ることができて、とても勉強になりました。
(専門的な話も多く、話に付いていくだけでも必死でしたが…)

また、一部の特定機能病院では、診療報酬改定に伴い管理栄養士の病棟常駐が進んでいるという喜ばしい報告が聴けた一方で、栄養のスペシャリストとしての管理栄養士の在り方については考えさせられるものがありました。
食事は薬剤とは違って、「これを食べると病気に効く」「数値が改善される」など、すぐに効果や結果を得られるものではありません。

弊社も治療食や介護食(あくまで食品)を取扱っているので、お客様から商品選びのご相談を受けることも多いのですが、「この商品が良い(効く)」というようにお答えすることはできないのがとても難しいところです…。
また、薬であれば多少マズくても我慢して飲むこともできますが、食事は美味しいものや自分の好きな味のものを食べたいと思うのがごく普通のことだと思います。

そんな食事の面から患者さんを正しくサポートし、臨床面でも食事の効果を示していかなければならないのが管理栄養士の役割です。
食事療法は簡単なことではありませんが、続けることで徐々に数値が改善されたり、病気の進行スピードを遅らせることができるのも事実です。
まさに、私たちが取扱う腎臓病食もそのためにあるといっても過言ではありません。
一度悪くなると回復することはないといわれている腎臓の機能も、正しい食事療法を続けることで病気の進行スピードを遅らせ、透析の導入を遅らせることができます。

弊社では、このような正しい医療の在り方について考えたり、疾病に関する知識を深めることを大切にしています。
社員教育のために社員が学会に参加する卸問屋は珍しいのではないでしょうか…?

今回学会に参加して、現場の現状を知ることができて勉強になったのですが、それともう一つ大きな学びがありました。
それは、弊社の事業定義『チーム医療の一員として治療食・介護食を中心にそれにかかわる商品と情報をお届けし、クライアントのQOL向上に貢献します』の意味を改めて考えることができたことです。

私たちの事業や取り組みが、医療現場や医療スタッフの方々とつながっているということを自覚し、お客様のQOL向上に貢献できるよう、今後も取り組んで参ります!