みなさんこんにちは!
今回は、病院や施設でも補助食品として使用されることが多いゼリーについて、たんぱく質に注目してお話したいと思います。



商品に記載されている“100gあたり〇g” “一個あたり〇g” という栄養価の表示、あらかじめ基準値を知っていなければ「これって多いの?」「少ないの?」となるはず。

たんぱく質を制限したいとき、もしくは栄養強化のためしっかり摂取したいときはゼリーにあるものが含まれているかを確認することで最低限は希望に沿った商品を選ぶことができます。

それでは本題に入っていきましょう。

体内のたんぱく質のうち、約30%を占める“あれ”
最近は、健康志向の高まりや筋力アップのために高たんぱくの食事が注目されていますよね。
コンビニなどでも高たんぱくを謳う商品を見かけることが増えてきました。
スナック感覚で手軽に食べられる『サラダチキン』をはじめ、たんぱく質が強化された飲み物などなど。

あなたは『たんぱく質が多い食材』と聞いて何を思い浮かべますか?

サラダチキンのような鶏ささみを想像する方も多いのではないでしょうか。
鶏ささみは、たんぱく質を多く含みながらも糖質や脂質が少ないことから筋力アップやダイエットをしている方がすすんで摂取する食材の一つでもあります。

鶏肉はたんぱく質を多く含む食材として紹介されることが多いですが、同じ肉類の豚肉や牛肉もたんぱく質を豊富に含んでいます。
鶏肉に比べると脂質の量が多いため、ダイエットなどにはあまりオススメされませんが・・・
特に豚肉や牛肉にはコラーゲン(脂のようにプルプルとしています)が豊富に含まれています。
コラーゲンといえば女性の方はよくご存じのはず、肌のハリ・ツヤを良くすることから化粧品に含まれていることも多いですよね。



このコラーゲンの正体、たんぱく質だということはご存じですか?
そもそも、コラーゲンは私たち人体のたんぱく質全体のうち約30%を占めており、皮膚や血管、腱などの組織を構成しています。
体内にコラーゲンがあることで骨を丈夫にしたり、血管に柔軟性を持たせることができているのですね。

コラーゲンの話?と思うかもしれませんが、コラーゲンに熱を加えて抽出したものがゼリーやプリンによく使われる“アレ”なのです!


鍵を握っているのはゼリーなどに使われている“アレ”!
ゼリーやプリンを固めるときに使用され、コラーゲンからできているもの。
なにか、お分かりですか??



正解は、ゼラチンです!

寒天と比べて口どけが良いということもあり、手作りでゼリーを作るときに使用したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

寒天は常温(30~35℃)でも固まるのに対し、ゼラチンは動物の皮膚や骨の主成分であるコラーゲンから抽出されたものであるため、15~20℃以下でないと固まらないという特徴があります。
その他にゼリーやプリンを固めるには、ゲル化剤として増粘多糖類糊料と呼ばれる食品添加物が使われていることも多いです。

勘の良い方はもうこの後のお話、お分かりですよね

つまり、たんぱく質であるコラーゲンから抽出されているゼラチンを使用したゼリーは、必然的にたんぱく質の量が増えるというわけです!


ということで・・・さっそく現物確認!
弊社1階の倉庫には、低たんぱくのものから高たんぱくのものまで、たくさんのゼリーがあるのでいくつか見てみました。

まずは低たんぱくのゼリーから!

こちらは1個(83g)あたり

たんぱく質0g
エネルギー150kcalカップアガロリー(オレンジ味)です。
  

どれどれ・・・

確かにゼラチンは使用されておらず、寒天が使われているようです。
また、ゲル化剤(増粘多糖類)によって固められていました。
増粘多糖類は名前の通り、糖であり植物性由来の食物繊維などから抽出されたものが多いです。
カップアガロリーの他の味、ソフトアガロリーやムースアガロリーもすべて、ゼラチンの使用はなく増粘多糖類が使用されていました。

ではもう一つ低たんぱく・高エネルギーのゼリーを見てみましょう。
続いては1個(98g)当たり
たんぱく質0gエネルギー160kcalエネルギーゼリー(甘夏みかん味)です。

    

ゲル化剤として先ほど同様に寒天、そして増粘多糖類が使用されていました!
こちらも他の味でもゲル化剤として使用されているのは寒天、増粘多糖類でした。


では続いて、たんぱく質が強化されたゼリーを見ていきましょう!

まずは、たんぱくゼリー・セブン(オレンジ味)です。
こちらは、1個(70g)あたり、
たんぱく質7.5gエネルギー100kcalを補給することができるゼリーです。

   

ゲル化剤としては、増粘多糖類が使用されていました。
よく見てみると・・・



コラーゲンペプチド(ゼラチンを含む)との記載が!
たんぱく強化を目的としたゼリーということもあり、コラーゲンを吸収しやすい形にしたコラーゲンペプチドが使われていました。

続いて、1個(135g)当たり
たんぱく質8.4gエネルギー300kcalが摂取できる ワンステップミールみかん風味ゼリーです。
こちらは、これまで紹介したゼリーのようにカップに入ったものではなく、紙パックに入っているゼリーです。
このサイズで300kcalが摂取できるのは驚きですよね。

   

こちらは原材料に、ゼラチン、寒天の文字が!
やっとゼラチンが登場しました!
ゼラチンが使用されているからか、こちらのゼリーにはコラーゲンペプチドなどは含まれていないようです。
ゼラチンと寒天の両方を使って固められているゼリーもあるのですね!


最後はやわらかプリン カスタード味です。
こちらは1個(63g)でたんぱく質6gエネルギー100kcalを補うことができます。

  

ゲル化剤は増粘多糖類、寒天が使用されていますが、
こちらの商品には、その他に豚コラーゲンペプチドが含まれています。
前半でもお話した通り、豚肉にはたくさんコラーゲンが含まれていることから、こういったプリンにも豚コラーゲンが使われているんですね!


このように、たんぱく質を強化する目的のゼリーやプリンには、寒天や増粘多糖類に加えてゼラチンコラーゲンペプチドが含まれていることが多く、低たんぱくのゼリーは寒天増粘添加物が主に使用されているということがわかりました。

少し余談ですが、ゼラチンは「特定原材料に準ずるもの21品目」に含まれており、アレルギー表示の対象でもあります。そのため、使用されている場合は(一部にゼラチンを含む)のように表示されていることもあるので、食品表示の中でも見つけやすいかもしれません。

今回ご紹介した5つのゼリー・プリンは商品の写真をタップ・クリックすると、それぞれご購入いただける商品ページに移行します。
気になる方は、下記もあわせて是非チェックしてみてくださいね!

低たんぱくゼリーの商品ラインナップはこちら→ビースタイル 腎臓病食
たんぱく質強化ゼリーの商品ラインナップはこちら→ビースタイル たんぱく質強化

これから市販のゼリーや食品を選ぶ際、ゼラチンやコラーゲンに注目してみては?